健診ナビ
胃の検査について②
健診センター 看護師 佐藤 史穂
今回は、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)についてお話します。
<内視鏡検査でわかること>
内視鏡検査では食道、胃、十二指腸上部までを調べ、内壁の粘膜表面を直接観察することができます。色の変化や出血も確認でき、炎症やびらんなど凹凸の変化が少ないためエックス線画像では見つけにくい病変の診断に優れています。内視鏡検査で確認される主な病変は胃炎や十二指腸潰瘍、胃ポリープ、がんが疑われる病変で、粘膜の表面が平坦ながんは内視鏡検査でないとなかなか見つけることができません。
<胃の内視鏡検査の行いかた>
前日の夕食以降、飲食をせずに検査を受けます。内視鏡を入れる前の処置(のどの麻酔、胃の動きをおさえる注射など)は施設によって様々です。検査を受ける人の状況に応じて前処置の仕方を決めることもあります。検査時間は15分程度です。また、鼻から挿入する経鼻内視鏡もありますが、画像の精度は口から挿入する経口内視鏡のほうが高く、経鼻内視鏡では原則として治療は行いません。
Q.以前、胃カメラ(内視鏡検査)を受けたときに苦しくて大変な思いをしました。楽に受けられる方法はありませんか?
A.内視鏡検査では、過剰な緊張、不安感から生じる筋緊張によって反射が増強し、検査が辛くなる方がいます。そのため、希望される方には緊張等を抑制する薬(鎮静剤)を使用して検査を行っています。ただし、鎮静剤を使用すると半日くらい眠気やフラフラ感が続くことがありますので検査当日は車、バイク等の運転は絶対にしないでください。