ワンポイントリハビリ
水分での「むせ」について
言語療法室 言語聴覚士 松川 悠
水を飲むとむせる、水やみそ汁が飲みにくいことはありませんか?年齢を重ねることによって、歯の異常や飲み込みに関わる筋力の低下、口の中の感覚低下が起きます。これらの低下が「むせ」につながります。飲み込みに障害のある方は、特に水分でむせることが多くあります。今回は水分のむせない飲み方についてご紹介します。
①ひと口で飲む量に注意
むせやすい方が一度に多量の水分を飲むのは危険です。コップから飲むと上を向く姿勢となり、ひと口の量が多くなってしまいます。ストローやスプーンを使ってひと口の量を少なくしましょう。
②飲む時の姿勢に注意
椅子に座った姿勢で軽く下を向いて飲みます。椅子に座れない方や椅子に座った状態でむせてしまう方は、ベッドを後ろに倒して頭を起こした状態で飲みます。また、ベッドの角度が変えられない時は、首の後ろに枕を入れて頭を起こした状態にしましょう。
③自分のペースで飲む
自分のペースで飲むことが大切です。テレビを消す、飲み込みながら話さない、話しかけないなど、飲み込みに集中できる環境を作りましょう。
④水分にとろみをつける・ゼリー状の飲料を飲む
「とろみ剤」を使って水分にとろみをつけることで飲み込みやすくなり、むせを防ぐことができます。その他、ゼリー状の飲料を飲むことで水分を飲む時に比べてむせにくくなります。