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睡眠について
健診センター 保健師 佐藤 史穂
適切な食事や運動はもちろん大切ですが、心身の健康を維持・増進・回復させるために、睡眠の質や時間も非常に大切です。慢性的な睡眠不足は日中の眠気や意欲低下、記憶力減退など精神機能の低下を引き起こすだけではなく、体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼすことが知られています。
今回は質の良い睡眠を得るためのポイントについてお話します。
〈良い睡眠のための一日の過ごしかた〉
●決まった時間に起きる
●太陽の光を浴びる
●朝食をしっかり食べる
●クラブや趣味、家事などを楽しむ
●軽い運動を心がける(買い物や散歩をする)
●眠くなった時は短い昼寝をする(15分~20分程度の睡眠にする)
●アルコールの摂取は控えめにする(お酒はビール500ml程度にする)
●お風呂はぬるめにする(38~40℃程度)
●落ち着く音楽などで心身をリラックスさせる
●激しい運動を避ける(就寝3~4時間以内の運動は交感神経が活発になり睡眠を妨げるので避ける)
●睡眠導入剤代わりにお酒を使用しない(特に寝酒は睡眠の質を悪くします)
●寝る前にタバコを吸わない(喫煙は脳を興奮させ入眠を妨げます)
Q.睡眠不足だと太りやすいって本当ですか?
A.寝不足によって食欲を抑えるホルモンであるレプチンの分泌が減少し、逆に食欲を高めるホルモンであるグレリンの分泌が亢進するため、食欲が増大することが分かっています。実際、慢性的な睡眠不足状態にある人は糖尿病などの生活習慣病や心筋梗塞、狭心症などの冠動脈疾患に罹りやすいことが明らかになっています。
*長期にわたり睡眠不足が続く場合、健康を損なうことがありますので専門医やかかりつけ医に相談してみましょう。