認定看護師コラム
「がん検診」のこと
がん化学療法看護認定看護師 佐藤 あや
今月認定看護師コラムを担当する、がん化学療法看護認定看護師の佐藤です。いつもは外来南棟にある化学療法室で化学療法を行う患者さんの抗がん剤投与やケアを担当しています。当院の化学療法室は昨年の10月に拡充され現在4床で稼働しており、主に消化器疾患の患者さんが治療を受けています。
私が担当する認定看護師コラムの初回は、「がん検診」についてのお話をしたいと思います。
宮城県は、がん検診発祥の地であることをご存知でしょうか。昭和36年、まだ全国のどこにもがん検診の発想がない時代に、東北大学の黒川利雄教授が胃がん検診のX線を積んだ車を開発しました。そして、巡回健診が始まったのが全国初のがん検診となるそうです。その名残もあり、宮城県はがん検診の受診率がトップクラスにあります。平成25年がん検診受診率は乳がん、子宮頸がんが全国1位、胃がん、大腸がん、肺がんは全国2位となっています。また、宮城県対がん協会のがん検診は「宮城方式」と呼ばれる方法を取っているそうです。これはがんに関する知識の啓蒙から、2次検診の未受診者への受診勧誘などを一連の流れで行う方法です。このような独自の方法でがん検診の効果を得ていると言われています。
宮城県は受診率がトップクラスではありますが、それでも受診率は50%前後です。2人に1人になります。
がんは早期に発見することで治療が可能となることも多くあり、がん検診の受診は早期発見に大いに効果があります。一人でも多くの方にがん検診の大切さを知って頂き、受診して頂けることを願っています。