ワンポイントリハビリ
糖尿病について知ろう~Part1~
リハビリテーション科 理学療法士 鶴島 さゆり
今回は糖尿病についての基礎的な知識についてお話しします。
糖尿病は、膵臓から出るインスリンの量が少なかったり、働きが悪くなることで、血糖値を下げる事ができず、血糖値が高くなっている状態のことをいいます。糖尿病になることで、様々な病気を引き起こす確率が上がるため注意が必要です。糖尿病になる大きな原因、代表的な治療法は以下のようなものになります。
●糖尿病のタイプ
①Ⅰ型糖尿病(遺伝的、先天的)
自らの細胞を攻撃してしまい、インスリンを分泌する膵臓の細胞が壊れてしまうことが主な原因。インスリン注射治療が主とされます。
②Ⅱ型糖尿病(後天的)
インスリンの分泌が少なくなったり、働きが悪くなるために起こります。日本では糖尿病の患者さんのうち約90%が相当するとされており、男性では約6人に1人、女性では約11人に1人がかかっているといわれています。
過食、運動不足、肥満、ストレス等の生活や加齢といった要因により発症するとされています。そのため、Ⅱ型糖尿病は「生活習慣病」とも言われています。
●主な症状
尿量が多くなる、体重が急激に減る、のどが渇き水分を多量に取る、疲れやすい等
●治療
①食事療法 ②薬物療法 ③運動療法
今回は、運動療法について説明します。
運動を行うと、筋肉の活動量が上がることでインスリンの働きを助け、血糖値を下げると言われています。さらに、動脈硬化を予防することができ、脳卒中の発症率や死亡のリスクを半減するとされています。
どのような運動を、どの程度行うと効果的なのか、正しく理解し、適度な運動を生活に取り入れる事が大切です。
次号では、運動の必要性や方法などについて詳しく説明していきます。