薬局だより
足水虫治療薬の塗り方について
薬局 薬剤師 後藤 良
足水虫で塗り薬を使っても、一時的にはよくなりますが、なかなか完治せずに悩んでいる方が多いのではないでしょうか?実はいつまで経っても治らないのは完治せずに塗り薬の使用を止めてしまい、再発を繰り返していることが原因かもしれません。
水虫の原因菌である白癬菌は皮膚の一番外側の角質層に住みついています。菌が浸食し角質層が壊れ、刺激が表皮細胞の奥まで到達すると、痒みなどの症状が出てきます。角質層には神経が通っていないため、症状のある部分にしか菌がいないと思われがちですが、実は痒みがないだけで周辺のもっと広い範囲にも潜んでいます。症状が出ている部分はもちろんですが、治療や再発予防においては角質層に広く潜んでいる菌を退治することが大きなポイントとなります。
【塗り薬の効果的な使い方】
①使うのはお風呂の後
角質層は体に対するバリアの役割も果たしており、普段は薬も届きにくい構造となっています。しかし、お風呂上がりに使うと角質層が柔らかくなっているため薬が浸透しやすくなり、より高い効果が期待できます。
②薄くのばし広範囲に
症状が出ているところだけに多く塗ってもあまり効果は期待できません。広く潜んでいる菌も退治するために、足の裏から側面まで全体に薄く塗るようにして下さい。
治ったと思っても角質層に潜んでいる白癬菌は生き残っています。すぐに再発を繰り返してしまうことが多いため、症状が無くなっても1ヶ月~3ヶ月は続けて完治を目指しましょう。