ワンポイントリハビリ
頚部・上部のストレッチ ~肩こり改善のために~
リハビリテーション科 作業療法士 香山 真希
はじめに
普段から長時間同じ姿勢でいることが多い人は、肩こりに悩まされていませんか?肩こりの原因は筋肉の疲労といわれています。特に、僧帽筋(上部・中部・下部)と呼ばれる首~肩・背中にまである筋肉の疲労が肩こりの原因となることが多いといわれています。(その他にも肩甲挙筋、棘上筋、脊柱起立筋群等も肩こりに関係の深い筋肉といわれています。)首や肩のストレッチを行うと、肩こりが改善します。定期的にストレッチを行い、肩こりの改善を目指しましょう。今回は僧帽筋を中心とした首~背中にかけてのストレッチ方法をお伝えしたいと思います。
1. 頚部のストレッチ(僧帽筋上部繊維)
①右手で頭の左側をおさえます。
②そのままゆっくりと首を右へ倒していきます。
③そのままの状態で*5~20秒保持します。
④反対側も同様に行います。
⑤①~④を2~3回繰り返します。
ポイント
首を倒す際はゆっくりと息を吐きながら行ってみましょう。
2. 肩のストレッチ(僧帽筋中部繊維)
①右腕をまっすぐ胸の前に持ってきます。
②左腕で押さえるようにゆっくり伸ばしていきます。
③そのままの状態で*5~20秒数えます。
④左腕も同様に行います。
⑤①~④を2~3回繰り返します。
ポイント
肩や腕だけでなく肩甲骨周りも伸ばされているような意識で行いましょう。
3. 背中のストレッチ(僧帽筋下部繊維)
①両手を組み、「前ならえ」の姿勢をとります。
②組んだ手をそのまま前に突き出すように腰を曲げていきます。
③そのまま前に引っ張られるような意識で*5~20秒数えます。
④①~③を2~3回繰り返します。
ポイント
保持している際、首だけ前を向かないように注意しましょう。
*効果的なストレッチを行うためには、20~30秒を数回繰り返すことが良いといわれています。初めから20秒では大変だと思いますので、5秒程度のストレッチから始め、徐々に秒数を増やしてみましょう。また、ストレッチ中は息を止めないよう心掛けましょう。