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宮城県岩沼市 社会法人将道会 総合南東北病院-救急指定病院-

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広報誌「みな・みな・ねっと」

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“軽微な頭部外傷”との因果関係が指摘されている慢性硬膜下血腫について

脳神経外科医長 窪田 圭一

 慢性硬膜下血腫という疾患を耳にされた事がある方は余りいないと思われますが、脳神経外科の外来では比較的良く診察する疾患です。 頭蓋骨と脳の間に血液が貯留する事で脳を強く圧迫し歩行障害(歩き方が不安定)、片麻痺(手足の運動・感覚麻痺)、痴呆症状、頭痛を来す疾患ですが、外科的治療により治癒が期待出来ます。 原因につきましては諸説唱えられておりますがはっきりとは判っておりません。その中でも特に外傷説が有力視されておりますが、“軽微な頭部外傷後”、数週~数ヶ月という長い時間をかけて頭蓋骨と脳の間にゆっくりと血液が貯留する事で発生するのではないかと考えられております。 スポーツをされる比較的若い方にも稀に見られますが、60歳以降の比較的年を召された方に圧倒的に多い疾患です。“軽微な頭部外傷”というキーワードが重要になりますが、転倒した際に頭を軽くぶつけた、何らかの飛来物が頭をかすめた等の受傷直後に医療機関の受診は不要と思われる様な外傷を示します。

 ご本人が直接前述の症状を自覚される場合や、ご家族から異常を指摘され医療機関を受診するという流れになりますが、頭部CT/MRI検査で診断は容易です。 問診で過去の“軽微な頭部外傷”の存在に気づかれる事もありますが、原因がはっきりしない方もいらっしゃいます。 治療は局所麻酔下に頭皮に小切開を加え、頭蓋骨に小さな孔を作成し頭蓋骨と脳の間に貯留した血液を抜き取る穿頭手術と呼ばれる手術を行います。

 軽微な頭部外傷との因果関係が指摘されている疾患ですが、アルコールを多飲される方、何らかの既存疾患があるため抗血栓薬(血液をさらさらにする薬)を内服されている方、脳萎縮が強い方は慢性硬膜下血腫の発生頻度が高い事が指摘されておりますので注意が必要です。

 一般の方には余り馴染みのない慢性硬膜下血腫という疾患についてご説明させていただきましたがいかがでしたでしょうか?

 “軽微な頭部外傷”も決して侮れませんので、十分に注意して日常生活を送って下さい。

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