認定看護師コラム
スロートレーニングについて
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 澤邉 晃永
コラムを書かせていただいているのは3月なのですが、皆様の多くが新型コロナウイルスの感染拡大防止のため手指衛生の徹底や不要不急の外出を避ける、臨時休校になったお子さんの世話や仕事のスケジュール調整など大変な努力をしているところと思います。私個人としても、医療従事者として冷静に賢明な対応を継続したいと思います。
今回は、このような状況下で運動の機会が少なくなっている方がいるのではないかと考え、スロートレーニングについての話です。スロートレーニングとは文字通り動作をゆっくり行うトレーニングのことです。スクワットであれば3~5秒かけて沈み、再度3~5秒かけて戻るようにします。動作中は力を入れ続け、関節を伸ばし切らないノンロックという動作と組み合わせるようにします。
この方法であれば、高重量のバーベルやダンベルを扱うトレーニングでなくても、筋力増強と筋肥大の両方に効果が望めると言われ、特に怪我のリスクが高い中高齢者も怪我のリスクが少なく行えるというメリットがあります。実際に行ってみるとわかりますが、スロートレーニングの場合は高重量の重りを使わなくてもすぐにヘトヘトになり驚くと思います。一般的な筋力トレーニングに慣れてしまった方や、運動の機会から遠ざかっている方も参考にしてみてください。
スロートレーニングのメリットまとめ
1. 器具を使わない自重トレーニングでも大きな効果が期待できる。
2. 関節、腱への負担が少なく整形外科的な障害のリスクが小さい。
3. 腕立て伏せやスクワットなど一般的な種目で取り入れられる。