【宮城県岩沼市】24時間救急診療を提供できる救急指定病院。土曜診療も受付可。
宮城県岩沼市 社会法人将道会 総合南東北病院-救急指定病院-

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広報誌「みな・みな・ねっと」

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気管支喘息の話

呼吸器内科科長 座安 清

 草木も眠る丑三つ時どこからともなくゼーゼー・ヒューヒューという音が聞こえてくる。咳込みも起こり苦しくて起きてしまう。丑三つ時は午前2時から2時半の時間帯である。 典型的な気管支喘息は午前2時から5時頃に喘鳴や咳込みが起こりやすい。そのため睡眠不足にも陥りやすい。

 1990年頃までは喘息は気道が過敏となり気道狭窄をきたす疾患と思われており、治療の中心は気管支拡張薬であった。しかし気管支拡張薬だけでは十分な喘息コントロールは得られなかった。 1990年代後半になり喘息の本態は好酸球性の気道炎症であると明らかになり吸入ステロイドが治療の主流となった。その結果喘息コントロールが際立ってよくなっていった。

 気管支喘息は発作時には聴診上笛声音を認める。ハウスダストやダニに対してアレルギー反応を示して喘息発作をおこすこともあり、風邪をきっかけに喘息発作をおこすこともある。 運動や労作で喘息発作を起こすこともある。また肥満が原因で喘息発作を起こすこともある。大気汚染や職場の埃っぽい環境で喘息発作を起こすこともある。低気圧が近着くと喘息発作を起こす人もいる。

 採血で末梢好酸球増加を示し、喀痰中に好酸球を認めることが多い。発作時は肺機能検査で閉塞性換気障害を認め、呼気中一酸化窒素35ppb以上と高くなる。 気管支拡張剤吸入前後で気道可逆性を認め呼吸苦症状が改善する。しかし典型的な気管支喘息はそれほど多くなく診断は総合的に行われることとなる。

 症状が無ければ喘息は治ったと思われるかもしれませんが、気道の軽い炎症は続いています。治療は吸入ステロイドが中心になります。吸入ステロイドは気道の炎症を抑えます。 気道の炎症を抑えることができれば喘息発作の予防になります。吸入ステロイドでコントロールできないときは吸入の長時間作用性β2刺激薬や長時間作動性抗コリン薬を加えます。 長時間作動性β刺激薬は気道を広げる作用があり、長時間作用性抗コリン薬は気道が縮むのを抑える作用があります。また、アレルギーの原因が分かっている場合はそれらを避け、喫煙していれば禁煙します。 もし喘息発作が起こったら、即効性のある気管支拡張薬を吸入します。何度か繰り返しても改善しなければ速やかに病院を受診してください。

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