ワンポイントリハビリ
口腔ケアについて
言語療法室 言語聴覚士 木村 友紀
嚥下障害があると口腔内の自浄作用(※1)が低下しているため、通常よりも徹底したケアが必要です。食後は特に、食物残渣(ざんさ)(※2)を取り除いて、口腔内をきれいにすることで、誤嚥、肺炎の予防につながります。
(※1 自浄作用:自らの働きで汚れを取り除くこと ※2 食物残渣:食物の残りかす )
・観察ポイント
・乾燥
・痰
・出血・潰瘍 ⇒ の有無、状態
・舌の“舌苔(ぜったい)”(※3)
・歯牙(しが)の“歯垢”

※3 舌背面中央部から後方に付着する灰白色ないし褐色の柔軟偽膜様の苔(たい)状物
・基本的な口腔ケアの方法
1.口唇を湿潤させる。
2.義歯(入れ歯)をはずし、洗浄する。
* 義歯をしている場合は、装着したままでは十分に磨けません。 はずして別々に磨きましょう!
3.(歯茎と歯の間などに溜まっている)大きな汚れを除去する。
4.歯ブラシで歯を磨く。
5.舌ブラシで舌を磨く。
* 過度にブラッシングすると舌を傷つけてしまうので、注意しましょう!
6.スポンジで口腔内全体を拭く。
⇒ うがいが可能であれば、③⑥の代わりにうがいでも可能です。
喉へ水分が流れ込まないように口腔内に水をためて、口の中だけでブクブクうがいをしましょう!