ワンポイントリハビリ
座って出来る簡単運動
リハビリテーション科 作業療法士 津田 彩可
座る姿勢は立ち上がりや移動、歩くことに繋がっていきます。生活範囲を広げるため、それらを意識した運動を行うことが必要です。今回は座りながら出来る簡単な運動をご紹介します。
まずは姿勢を整えます。座位は、股・膝・足関節がそれぞれ90度の姿勢が最も安定します。足底が床に着くよう、座面の高さによって足台を使いましょう。端座位(足を下ろして座った状態)が長時間難しい人は、肘当て付きの椅子や車椅子を利用しましょう。
※注意
10回を1セットとし、2~3セットを目安に、痛みが出現する前に必ず休憩を取りましょう。息を止めずにゆっくりと行いましょう。
1.体をひねる運動
歩く際に必要な体幹の回旋運動を行いやすくします。
①顔を向けた側に体をひねります。
②反対側も同様に行います。
※痛みのない範囲で行いましょう。
2.おじぎをして体を前に倒す運動
立ち上がりに必要な体の動き方の会得や、背筋の筋力強化となり、立ち上がりをしやすくします。
①おじぎをする様に、体を前方に倒します。
②ゆっくり上体を起こし、もとに戻ります。
※慣れてきたら、足底に体重が乗るように意識して行いましょう。
3.膝を持ち上げる・膝を伸ばす運動
下肢の筋力強化となり、立位での膝折れ防止や、歩行の際の足の振り出しをしやすくします。
①膝を交互に上に持ち上げて下ろします。
②交互に膝を伸ばして少し止めて、ゆっくり下ろします。
※余裕がある方は、重りをつけましょう。疲れすぎない程度の負荷から行いましょう。