薬局だより
気管支喘息とその治療薬について①
薬局 薬剤師 菅沼 健人
喘息は、咳や痰、息苦しさや「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という喘鳴(ぜんめい)など、様々な症状があります。最近では咳だけの喘息(咳喘息)も増加しています。喘息の治療薬は、発作が起きないように予防的に使う薬(長期管理薬)と、発作が起きた時に止める薬(発作治療薬)に大別されます。さらに用途によって内服薬、吸入薬、貼付薬、注射薬など様々な種類の薬が使用されています。今回は、内服薬について説明します。
内服薬には、主に気管支を拡張させる作用や、気道の炎症を抑える作用を持つ薬があります。代表的な薬剤は以下の通りです。
テオフィリン製剤
テオドール(テオフィリン)があります。気管支の拡張作用と抗炎症作用を持ちます。類似物質を注射剤としたネオフィリン(アミノフィリン)は、症状が急に悪化した場合に点滴で使う事があります。
ロイコトリエン受容体拮抗薬
シングレア(モンテルカスト)、オノン(プランルカスト)があります。ロイコトリエンと呼ばれる炎症反応に関わる物質の働きを妨げる事で、抗炎症作用を持ちます。また、アレルギー性鼻炎の治療薬として用いられる事もあります。
次回は、吸入薬と貼付薬について紹介したいと思います。