認定看護師コラム
認知症との向き合い方
認知症看護認定看護師 山田 愛実
2020年東京オリンピックの年になりました!みなさんは観戦予定はありますか?
一方で【2025年問題】と言われる団塊世代の方々が75歳以上の後期高齢者になる年も近づいてきました。認知症に罹患する患者さんは75~79歳で10.4%、80~84歳で22.4%、85~89歳で44.3%と年齢を重ねる毎に増加していきます。認知症は脳の加齢性変化等により起こりますので、年を重ねれば罹患率が増えるのは当然のことです。
さて、みなさんは自分が認知症になることは想定しているでしょうか?2025年には高齢者の5人に1人(20%)は認知症になると言われています。宝くじの300円当選確率は10%(1枚購入の場合)だそうですので、宝くじで300円を当てるより高い確率で認知症は起こりうるということですね。
様々な身体疾患に加えて、自分が認知症になった時の事を考えておく必要があります。ご家庭において、認知症になった場合はどうするのか、どのように生きたいか、何をしている時が一番心が落ち着くのかなどを家族の間で具体的に話し合っておくことが重要です。
縁起でもない、と思われると思います。しかし、少子化・高齢化が急速に進行している日本においては、認知症は誰にでも起こる「明日は我が身」の出来事です。現役世代の減少で介護人材の不足も懸念されています。また、最近では若年性認知症と言われる65歳以下の方の認知症も増えています。若いからまだ大丈夫と言えることでもありません。
どうかみなさん、認知症は誰にでも起こりうることとして向き合ってみませんか。そして、自分が認知症になった時のことを考えると同時に、認知症の人が地域の中で暮らしていくためには自分に何が出来るのかを考えてみましょう。それが、認知症に対する備えになります。ぜひ市民の皆さんの力を貸してください。共に、認知症になっても住みやすい地域を作り上げていきましょう!!
岩沼市認知症初期集中支援チームのご案内
40歳以上の岩沼市在住の方で、認知症の症状でどうしたら良いか分からずに困っている方とそのご家族様を対象に、認知症初期集中支援チームが自宅訪問を含む支援を行っています。認知症が疑われるがご本人の拒否などで病院の受診が出来ない方、認知症の症状への対応に困っている方、ご本人が介護サービスの利用に納得しない方など、お気軽にご相談ください。1人で抱え込まず、支援を活用しましょう。
【お問い合わせ先】
社会医療法人 将道会 総合南東北病院
医療福祉相談室 0223-23-3746(直通)[受付:月~土曜日 8:30~17:00 ※祝日を除く]