これからの当院の方針
院長 西村 真実
今年は元旦早々、能登半島地震から始まりました。震災に遭われ大変な思いをされている方々に心よりお見舞い申し上げます。寒さの中、どんなに大変な思いをされていることかと拝察いたします。 我々も震災を経験し、その際は病院一丸となって治療にあたりました。当院も2月上旬に当地へJMAT(※)を派遣いたしました。JMAT 隊員には紙面を借りお礼申し上げます。御苦労様でした。
これからの当院の方針としては、
1.脳卒中を中心とした救急医療。5月には新しい血管撮影装置が導入される予定であり、より高度な診断・治療を提供できる体制になります。
2.運動器疾患。整形外科・脳神経外科領域、脊髄・脊椎を含めたフレイル。グループ病院である新百合ヶ丘総合病院(水野前々院長)からの応援も強化されます。
3.認知症診断・治療。R5年12月レカネマブ保険収載。当院でも脳神経内科・放射線科中心にアミロイドPET導入を計画。勉強会を開催し、着々と準備を進めております。
4.予防医学、とりわけ悪性新生物の早期発見・早期治療。さらに検診・PETに力を入れて参ります。
仙台圏でも病院の統合再編が進む中、大病院では患者さんはご自分の病気や特性にあった診療科を受診することができるようになりました。しかしその一方で、細分化しすぎてどこを受診すればよいかわからないといった声も聞かれるようになりました。 当院の強みは、患者さんのニーズにあった治療がフットワーク良く行える点であると思います。その取り組みの一環として令和4年6月、患者サポートセンターを立ち上げました。 患者さんが迷うことなく、適切な検査・治療を受けられるよう、また安心して入院を継続でき、よりスムーズな退院や転院ができるよう調整が可能と考えております。
新型コロナウイルス感染症が発生し、はや4年が経過しました。今後6年以内に来たるべき新興感染症に耐えうる、皆様や当院職員が安心して安全な治療が継続できる新病院設立を目標にしております。 そして皆様の健康寿命を守るべく、医療・福祉・介護・検診の充実を進めて参ります。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
※JMAT:日本医師会が組織する災害医療チーム。被災者の生命と健康を守り、被災地の公衆衛生や地域医療の回復と復興を支援することを目的としている。