薬局だより
気管支喘息とその治療薬について②
薬局 薬剤師 菅沼 健人
前回に引き続き、気管支喘息の治療薬について説明します。今回は吸入薬と貼付薬に関してお話しします。
吸入薬
製剤にはエアゾール式(噴霧)とドライパウダー式(粉)があり、各製剤により吸入方法が異なるため、正しい使い方を学ぶ必要があります。そのため、患者さんの年齢や状態に合わせて製剤を決めていきます。
○吸入ステロイド薬(フルタイド、パルミコート、オルベスコなど)
抗炎症作用があり、予防薬として毎日規則的に吸入するのが喘息治療の基本になります。
○β2刺激薬(サルタノール、メプチン、ベロテックなど)
気管支を拡張させる作用があります。発作時に用いることもあります。
○ステロイド・β2刺激薬配合剤(アドエア、シムビコート、フルティフォームなど)
上記2種を配合した吸入剤です。一緒に作用する事で、気道の炎症と狭窄の両方を同時に改善します。
○抗コリン薬(スピリーバ、テルシガン、シーブリなど)
気管支を収縮しにくくする作用があります。症状悪化時や、重症例に使う事があります。
貼付薬
気管支拡張作用を持つ、ホクナリンテープ(ツロブテロール)があります。1日1回、皮膚に貼るだけで効果があるため年齢を問わず使用することができます。
こちらに記載したのはあくまでも一般的な使用方法です。医師や薬剤師から患者さんに合ったお薬の使用方法について説明があると思いますので、正しく使用してください。