認定看護師コラム
コロナ時代の認知症との向き合い方
認知症看護認定看護師 山田 愛実
【新型コロナウィルスの流行による認知症への影響】
新型コロナウィルスの流行で、世の中が様変わりしています。その感染流行は収まる気配はなく、今後はコロナと共に生きるため生活に様々な工夫が求められます。
認知症の方への影響として、地域で行われていたサロンや教室への参加・当事者同士の対話など、集団活動が思うように出来なくなっています。活動の場を失った認知症の方が引きこもりがちになり、さらに認知機能を低下させてしまうことも考えられます。
【認知症当事者の方の感染予防】
認知症の方の感染予防方法としては、手洗いなどを忘れてしまうことを考慮し玄関など目につきやすい場所にそれらを促すためのポスターを掲示しましょう。ポスターは、各地域包括支援センターや岩沼市内の居宅介護事業所、総合南東北病院相談室などで配布しております。またアルコール消毒液などは、間違って飲んでしまわないように大きく【消毒】と書いておくなど、わかりやすい形で掲示しておくことも大切です。
【認知症を悪化させないための生活の工夫】
密を避けた形で人との交流を維持することも重要です。電話・テレビ電話・メールなどの方法を使って、家族や友人と連絡を取りましょう。また、積極的に体を動かすことも大切です。引きこもりがちな生活を続けていると、考えることも少なくなり、認知機能の更なる低下を招きます。外に出て景色を見ながら散歩したり、運動したりするようにしましょう。新聞を読んだり、日記をつけたり、調理をしたりすることも認知機能の維持には有効です。
【コロナ流行下での認知症との向き合い方】
私たちがニュースを見ていて不安を感じるように、認知症の方も世の中の変化を感じ取り不安を感じています。まずは、きちんと状況を伝えていくことが大事です。また、ご家族自身の身体も守っていくことが必要です。生活の変化により認知症の方の症状が今までと変わって出てくることも予測されます。認知症の方への対応に困ったことがあれば、遠慮なく周囲に相談しましょう。
岩沼市認知症初期集中支援チームのご案内
初期集中支援チームは認知症を専門にする医師・看護師・社会福祉士で構成されています。当院では40歳以上の岩沼市在住の方で、認知症の方やそのご家族様を対象に、電話相談、対面相談、メール相談を行っています。また、状況に応じて自宅訪問も行います。
【お問い合わせ先】総合南東北病院 医療福祉相談室
電話:0223-23-3746(直通)[受付:月~土曜日 8:30~17:00 ※祝日を除く]
メールアドレス:syoki-iwanuma125@minamitohoku.jp